まず始めに一様分布と正規分布,2つの分布について語られています。スライド資料にも示されていますが,一様分布とは,そして正規分布とは,どういう概形のグラフなのか,分布の名称を聞いてすぐに手話で表現できるように理解しておくことが必要です。
分布にもいろいろあるということを理解しておかないと,「分布」という起点テクストを受けて,指文字で表すのがグラフの概形で表すのか,コンテクストに応じた正しい訳出ができません。
次に正規分布について詳細に解説がなされています。標準偏差σはデータのばらつき具合を表しているのですが,このσが小さければデータが平均値周辺に集まっていて,逆にσが大きければ平均から離れたところに生じているということを正規分布の特徴としてグラフで示しています。この特徴をしっかり理解しておくことで,μを頂点とする左右対称の山形グラフ,μ±1σ,μ±2σ,μ±3σのデータが何%の生起率なのかをサイニングスペースにグラフを再現させる形で訳出することが可能となります。
また,μは母平均,σは母標準偏差,というように,ギリシャ文字による統計記号を頭に入れておくことが大切です。ギリシャ文字は日常生活の中でほとんど目にすることがないので,文字で覚えるだけでなく,読み方もしっかり頭に入れておいてください。
そして,学問分野が異なると,また違った意味を持つ記号となることにも留意してください。例えば,μは電気/電子回路では,透磁率を表します。