「糖鎖」「リソソーム」「ゴルジ体」「トランスゴルジ面」「エンドサイトーシス」「エキソサイトーシス」「ジスルフィド結合」「システイン」「OH基」「mRNA」「SS結合」などなど,専門用語のオンパレードとなっている談話場面です。これらの専門用語は,原語借用表現を用いて原語のまま伝わるように訳出します。事前準備では,「目で読んで覚えた」で済ませず,スムーズに手話表現できるように,また,2回目以降省略形を用いる場合はどのように省略するのか予め決めて表現を練習しておきます。また,このような専門用語が頻出するコンテクストの通訳において大切なのは,意味をつかむことをギブアップしないで根気よく用語や結合の生じるしくみなどを図で理解するように努めることです。例えば,モデル通訳では「たんぱく質」という単語を,文脈に応じて表現を変えています。こうしたことも内容を理解していないとできないことです。